Editor’s Comment 今回は、動画に映る食道がんを検出するAI内視鏡についての報告を取り上げます。
最近は、静止画での評価ではなく、リアルタイムでの診断をより意識した動画での検証が主流となりつつあります。本研究では、病変を意識して撮影した”低速撮影”とスクリーニングでの操作を意識して撮影した”高速撮影”の２パターンで解析が行われています。また、評価の方法については、AI vs. 人ではなく、AI vs. 人 + AI の解析になっています。実臨床では、AIを使用したときにどれだけ上乗せ効果があるのかが重要であり、このような検証データがAI内視鏡普及においては重要になるでしょう。このなかで、AIを使用することで感度が低下した医師がいることは興味深く感じました。内視鏡AIも結果を適切に評価して医師が使いこなす必要があることがわかります。
詳細につきましては、ぜひサマリをご一読ください。

Ability of artificial intelligence to detect T1 esophageal squamous cell carcinoma from endoscopic videos and the effects of real-time assistance. Digestive Diseases and Sciences, 2021
※医師の所属は論文発表当時のものを記載しています。