本論文は大阪国際がんセンター・嶋本有策先生が『Journal of Gastroenterology』誌（2020年）に発表した、「AIによる食道扁平上皮癌のリアルタイム深達度評価」に関する論文です。

Real-time assessment of video images for esophageal squamous cell carcinoma invasion depth using artificial intelligence

はじめに

食道の扁平上皮癌(squamous cell carcinoma: SCC)に対し最適な治療を行うためには深達度を正確に評価することが重要でしたが、現在の方法は主観的であり、観察者によって異なる可能性があります。そこで我々は食道SCCの深達度を評価するAI注1）の作成を試みました。